15th Rock、次世代デバイスのARグラス用ディスプレイおよび空間認識エンジンの開発を手がけるCellidに出資

資金調達の概要

15th Rockは、次世代デバイスのARグラス用ディスプレイおよび空間認識エンジンの開発を行うCellid株式会社に対して出資を行いました。この資金調達は、日本政策投資銀行をリードインベスターとして、15th Rock、モアマネジメント、FFGベンチャービジネスパートナーズ、京セラとグローバル・ブレインが共同で設立したCVCファンドによるもので、総額20億円が調達されました。これにより、Cellidの累積調達額は約52億円に達しました。

Cellidの主な技術は、軽量かつ広視野を実現するウェイブガイドの開発に特化しており、これまでにフルカラー映像表示が可能なプラスチック製ディスプレイの技術を確立しています。また、2024年11月には新しい光学シースルーディスプレイ方式を使用したARメガネのリファレンスデザインを発表し、既存のヘッドマウントディスプレイ型と比較しても極めて軽量とされています。このような注目の技術を基盤にした資金調達は、今後の成長戦略を支持する重要な一歩となります。

資金調達の背景（推測）

Cellidが資金調達を行った背景には、急成長しているARグラス市場の拡大が挙げられます。この市場は、特にデジタルコンテンツの消費が増加する中で、個人や企業における需要が高まっています。また、AR技術そのものが多様な産業に応用され始めており、教育、医療、エンターテインメントなど、様々な分野での導入が進んでいます。

加えて、Human Augmentation（人間拡張）をテーマにした15th Rockの投資方針とCellidの技術が合致している点も背景となるでしょう。特に、Cellidの技術は人間の体験を強化し、新たなライフスタイルの提案に寄与する可能性があるため、投資先として非常に魅力的と評価されています。

さらに、リードインベスターの日本政策投資銀行は、国の経済政策に沿った産業支援を行っているため、Cellidの成長が国の未来に寄与することを期待して出資したと考えられています。これにより、持続可能な成長が見込まれ、他の投資家も追随した可能性があります。

資金調達が成功した理由（推測）

今回の資金調達が成功した理由として、以下の要因が考えられます。

まず、Cellidの持つ独自の技術力が大きな魅力となったことが挙げられます。ARグラス市場は競争が激しいものの、Cellidが開発したウェイブガイドは、他社と差別化されており、将来的な市場シェア拡大が期待されています。特に、軽量・高性能といったユーザビリティは、多くのユーザーが求めている要素です。

次に、投資家の持つ知見とネットワークが活用された点も理由の一部です。15th RockはHuman Augmentationに特化したベンチャーキャピタルであるため、その活動や市場動向に関する専門知識を有しています。この知識を通じて、Cellidの成長戦略を正確に評価し、投資判断を下したと推測されます。

さらに、リードインベスターである日本政策投資銀行の信頼性も、投資という形での資金供給を促進した要因として考えられます。国が支援する企業の成長は多くの投資家に安心感を与え、他の出資者と連携する動機にもつながることが想像されます。

資金調達の参考にすべきポイント

この資金調達の事例から、法人経営者や財務担当者が参考にすべきポイントがいくつかあります。

まずは、投資先の技術力や独自性の重要性です。特に急成長する市場においては、他との差別化が競争優位を築く鍵となります。自社の技術や製品がいかに市場で評価されるかを分析することが求められます。競合他社と比較した際の強みや独自性を明確にし、それを基に投資を受ける努力が必要です。

次に、適切な投資家の選定が重要です。15th RockはHuman Augmentationに特化した投資家であるため、Cellidのビジョンと方向性に共感して出資したと考えられます。自社のビジョンや戦略に合った投資家を見つけることで、資金だけでなく戦略的なアドバイスやネットワークも得ることができます。

さらに、信頼性の高いリードインベスターを持つことで、他の投資家の心理的な安心感を生むことができます。信頼できるパートナーや投資機関がいることは、他の投資者にとっても安心材料となるため、資金調達を成功させるためには重要な要素です。

最後に、市場動向を常に把握し、柔軟に対応できる姿勢を持つことが必要です。Cellidのケースでは、ARグラス市場は急速に成長しているため、それに向けた技術開発や市場戦略の見直しが求められます。法人経営者や財務担当者も、自社の市場環境を常にチェックし、変化に応じた戦略を策定することが成功につながるでしょう。

15th Rock、次世代デバイスのARグラス用ディスプレイおよび空間認識エンジンの開発を手がけるCellidに出資15th Rock2025年2月6日 16時30分2Human Augmentation（人間拡張）を投資テーマに掲げる独立系ベンチャーキャピタル『15th Rock』はこのたび、次世代デバイスのARグラス用ディスプレイおよび空間認識エンジンの開発を手がけるスタートアップ、Cellid株式会社に出資いたしました。

本件に関するCellidからのプレスリリース（こちら）

Cellidは今回、日本政策投資銀行をリード・インベスターとして、15th Rockのほか、モアマネジメント、FFGベンチャービジネスパートナーズ、京セラとグローバル・ブレインが共同で設立したCVCファンドを引受先とした第三者割当増資により、総額20億円の調達を実施しました。これによりCellidの計調達額は約52億円となります。

◆Cellidについて（https://cellid.com/）
ー 事業概要Cellidは、ARグラス向けディスプレイおよび空間認識エンジンの開発を主軸に事業を展開しています。広視野かつ軽量なウェイブガイドの開発・設計において高い技術力を有しており、プラスチック製でフルカラー映像の表示を可能とする技術の開発に世界で初めて成功しました。

ー 最近の主な取り組み2024年11月には、光学シースルーディスプレイ方式のウェイブガイドを採用したメガネ型ARグラスのリファレンスデザイン（検証用モデル）を発表しています。同モデルは、独自開発のウェイブガイドにより通常のメガネに近いデザインと軽量化（約58g）を実現。従来のヘッドマウントディスプレイ型に比べ、長時間装着時の負担軽減が期待されています。

15th Rockは、大企業の参入も見込まれ、拡大の一途をたどる A