環境省主催第6回「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」資金調達者部門において、「銅賞」を初受賞

資金調達の概要

野村不動産ホールディングス株式会社が受賞した「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」の資金調達者部門での銅賞は、同社が発行したグリーンボンドを通じた資金調達の取り組みに対する評価を示しています。具体的には、同社の大規模複合開発プロジェクト「BLUE FRONT SHIBAURA」が資金使途として活用されており、これは街区全体でカーボンニュートラルを実現することを目指しています。このグリーンボンドは、ESG（環境・社会・ガバナンス）に基づく投資を促進するための金融商品であり、環境に配慮したプロジェクトに対して資金を提供します。資金調達にあたっては、ESG関連の債券や融資を積極的に活用し、関連市場の拡大にも寄与しています。

具体的な資金使途としては、環境保護や社会的なインパクトの創出を重視したプロジェクトであることが特徴です。野村不動産は、森林の購入を通じた生態系保全や、地域の木材の地産地消など、持続可能な開発への取り組みを行っています。このような多面的な目的に資金を充当することにより、企業としてのレピュテーションを向上させることが期待されています。

資金調達の背景（推測）

資金調達の背景には、環境への配慮が高まりつつある社会的な潮流があります。特に近年、企業のESGへの取り組みが求められる状況が続いており、投資家や消費者も環境に対する意識が高まっています。このような流れの中で、企業がESG要件を満たすことは、資金調達の面でも有利に働く要因となっています。

野村不動産は、2050年までにカーボンニュートラルを実現することを目指し、2030年までの重点課題として「脱炭素」、「生物多様性」、「サーキュラーデザイン」を掲げています。このようなビジョンは、企業が長期的に持続可能な成長を目指す上での強力な基盤を提供します。特に、グリーンボンドの発行は、資金調達手法の中でも注目されており、資金使途が明確で、社会的課題への対応が見える形で示されることで、投資家からの信頼を得やすいという特性があります。

また、施策を進める背景には、環境省や関連機関からの政策的後押しも影響していると考えられます。政府や公的機関がプロジェクトに対して環境評価を行い、その成果を評価することで、企業が財務的メリットを享受できる土壌が整備されています。

資金調達が成功した理由（推測）

野村不動産の資金調達が成功した理由は多岐にわたります。まず第一に、リーダーシップと明確なビジョンの存在があります。企業全体でサステナビリティに向けた具体的な目標を設け、それを実現するための道筋を示しているため、投資家やステークホルダーからの信頼を得やすくなっています。

次に、ESG要件に合致する具体的なプロジェクトへの投資が挙げられます。「BLUE FRONT SHIBAURA」に代表されるような、大規模かつ明確な環境インパクトを持つプロジェクトは、すでに社会的意義が認められているため、資金調達の際に高い評価を得やすいのです。また、環境貢献を重視する投資家にとって、このようなプロジェクトは魅力的な選択肢となります。

さらに、都市開発における地域貢献の観点において、地産地消や生態系保護を重視する取り組みが評価されたことも成功を後押ししています。地域社会と連携し、持続可能な方法で取引を行うことは、企業のブランド力を向上させ、さらなる資金調達の機会を創出します。

また、継続的な開示の重要性も成功要因です。野村不動産は、持続可能性に関する情報を適切に開示し、透明性を保ちながらステークホルダーとのコミュニケーションを行っています。この結果、企業の信用力が増し、資金調達を行うための信頼性が高まっています。

資金調達の参考にすべきポイント

資金調達を行う際に、他の法人経営者や財務担当者が参考にすべきポイントはいくつかあります。まず、明確なビジョンと戦略を持つことです。企業がどのような価値を提供し、どのような環境目標を実現したいのかを具体的に示すことが重要です。これにより、投資家は企業の方向性や取り組み内容を理解しやすくなります。

次に、ESG基準に基づいたプロジェクト選定が重要です。資金調達のためには、環境的なインパクトが高いプロジェクトを設定し、それが明確に評価されるようにする必要があります。これは、信頼性を高め、資金を集めるための強力な武器となります。

持続可能な開発に向けた具体的なアクションや進捗状況を透明に開示することも大切です。投資家は情報のオープンさや透明性を重視し、継続的なコミュニケーションを基に信頼を築くためです。これは、資金調達の成功だけでなく、企業の長期的な成長にも寄与します。

さらに、地域社会との関係構築も重要です。地域のニーズや環境課題を理解した上で、協力関係を築くことで、地域社会からの支持を得やすくなり、その結果、資金調達が円滑に進む可能性が高まります。

このように、野村不動産の事例から学べる点は多く、ESGファイナンスを通じた資金調達による企業価値の向上には、戦略的なアプローチと持続可能なビジョンの明確な設定が必要であることも明白です。今後、この傾向はより強まることが予想されます。

環境省主催第6回「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」資金調達者部門において、「銅賞」を初受賞環境サステナブル企業、環境開示プログレス企業にも同時選定野村不動産ホールディングス株式会社2025年2月28日 13時00分1

本プレスリリースのポイント

１.ESG関連の債券や融資等の活用により、関連市場の拡大に貢献した企業として表彰
２.当社が推進する大規模複合開発「BLUE FRONT SHIBAURA（芝浦プロジェクト）」を資金使途としたグリーンボンド発行の取り組み等が評価
３.環境課題の開示充実度等を評価する、環境サステナブル企業部門でも2部門同時選定

野村不動産ホールディングス株式会社（本社：東京都新宿区／代表取締役社長：新井 聡、以下「当社」）は、このたび環境省主催 第6回「ESGファイナンス・アワード・ジャパン（以下、「本アワード））」において、街区全体でカーボンニュートラルを実現する大規模複合開発「BLUE FRONT SHIBAURA（芝浦プロジェクト）」を資金使途としたグリーンボンド等の取り組みが評価され、当社初の「資金調達者部門」銅賞を受賞いたしました。
また、「環境サステナブル企業部門」においても、「環境サステナブル企業」には3年連続、「環境開示プログレス企業」には2年連続選定されております。
【表彰式の様子】（左：北川 哲雄ESGファイナンス・アワード・ジャパン選定委員長、右：当社 中川 博之サステナビリティ推進部長）

１．環境省主催「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」について
本アワードは、環境省が2019年度より創設した表彰制度で、ESG金融に積極的に取り組む金融機関や諸団体、サステナブル経営に取り組む企業を評価・表彰し、その内容を広く社会で共有することにより、ESG金融のさらなる普及・拡大と、その質の向上につなげ