微細藻類による油脂生産で二酸化炭素の吸収を目指すファイトリピッド・テクノロジーズ、シードラウンドで2億2千万円の資金調達を実施

資金調達データ

  • 関連ワードナンノクロロプシス, 二酸化炭素, 微細藻類, 油脂生産, 資金調達
  • 配信日2025年6月27日 10時00分

資金調達の概要

株式会社ファイトリピッド・テクノロジーズは、2023年6月27日付でシードラウンドにおいて総額2億2千万円の資金調達を実施した。この出資は、京都大学イノベーションキャピタル株式会社、株式会社リバネスキャピタル、株式会社広島ベンチャーキャピタルなどの複数の投資家からの第三者割当増資として行われた。ファイトリピッド・テクノロジーズは、微細藻類を用いた油脂の生産を中心に事業を展開しており、特にナンノクロロプシスという藻類を対象にしている。このナンノクロロプシスには、高い油脂生産能力とω3脂肪酸の蓄積能力があり、食用油脂やバイオ燃料の原料としての可能性が非常に高い。資金調達により、同社は自社培養施設を設置し、藻類からの食用油脂やたんぱく質資材を大規模に生産する計画を進めている。これにより、食品企業との連携を強化し、さらなる成長を図る意向だ。

資金調達の背景(推測)

近年、環境問題への関心が高まり、企業においても気候変動対策やカーボン・ニュートラルが重要な経営課題となっている。ファイトリピッド・テクノロジーズがターゲットにしている微細藻類の利用は、二酸化炭素の吸収が期待できる技術として注目を集めている。また、食用油脂やω3脂肪酸の市場も拡大しており、持続可能な資源の確保が求められている。加えて、近年はバイオ燃料の需要も増加しており、企業がこの分野に進出することで新たな商機を得ることができると考えられる。これらの市場環境を背景に、ファイトリピッド・テクノロジーズが資金調達を行ったことは、今後の事業展開における資金調達の重要性を示している。さらに、複数のベンチャーキャピタルからの出資を受けることで、技術の信頼性や育成のポテンシャルを裏付け、より多くの投資家からの関心を引く結果となったのではないかと推測される。

資金調達が成功した理由(推測)

まず、ファイトリピッド・テクノロジーズが採用している微細藻類に関する技術は、非常に高度で革新的であるため、投資家の興味を引いた可能性がある。特にナンノクロロプシスに関しては、他の藻類と比べても高い油脂生産能力を有し、食用油や燃料用の資源としての利用可能性が高いとされる。ただし、藻類由来の製品を市場に展開するには、培養技術や脂質抽出技術の確立が不可欠であり、それらに投資することの重要性を理解した投資家が多かったと考えられる。

さらに、資金調達先に名を連ねる各キャピタルの多様性が資金調達の成功に寄与したと推測される。特に、大学系のファンドや地域密着型のベンチャーキャピタルは、先進的技術への興味と共に、地域経済への貢献を期待している。こうした出資者の多様性は、必要な資金を迅速に調達する上で重要な要素だったのではないか。

また、環境対策に関心を持つ企業や投資家が増えていることも、ファイトリピッド・テクノロジーズの資金調達が成功した要因である。持続可能な開発目標(SDGs)や、環境に優しいビジネスモデルが求められる現代において、同社のビジョンが多くの企業と一致しているため、シード期の資金調達が円滑に進んだと考えられる。

資金調達の参考にすべきポイント

  1. 市場のニーズを把握すること:ファイトリピッド・テクノロジーズのようなベンチャーは、環境や持続可能性に関心を持つ市場をターゲットにすることで、その事業の成長が期待でき、その結果として資金調達がしやすくなる。企業は、自身の技術やサービスがどのように社会に貢献するかを明確にし、そのメッセージを投資家に伝えることが重要である。

  2. 投資家との信頼関係を構築すること:出資を受ける際には、投資家との関係性も重要である。特に、ファイトリピッド・テクノロジーズは複数のベンチャーキャピタルからの資金を調達しているが、これは信頼関係が構築されていることを示している。ビジネスモデルや技術に対する理解を深めてもらい、企業のビジョンに共感を得ることが資金調達には欠かせない。

  3. 独自性を強調すること:技術の独自性や市場における競争優位性を明確にすることで、投資家からの支持を得やすくなる。ファイトリピッド・テクノロジーズの場合、特にナンノクロロプシスの高い油脂生産能力は投資家の興味を引く要因となった。このように、自社の独自性や技術的優位性を的確に嵌め込んだプレゼンテーションは、資金調達の成功に寄与する。

  4. 将来的な展望をしっかり伝えること:資金調達時には、短期的な利益だけでなく、長期的な成長戦略や社会的な貢献を視野に入れていることを示すことが不可欠である。ファイトリピッド・テクノロジーズのように、環境への貢献をも視野に入れたビジョンを描くことで、投資家に「この企業は未来がある」と思わせることができ、資金調達の可能性が高まる。

これらのポイントをしっかりと押さえた企業は、資金調達においても良好な結果を得ることが期待できる。企業の持つ技術や理念が社会的課題の解決につながるものであれば、投資家の関心も集まりやすくなるため、これからの展望を見据えた事業戦略が不可欠である。

微細藻類による油脂生産で二酸化炭素の吸収を目指すファイトリピッド・テクノロジーズ、シードラウンドで2億2千万円の資金調達を実施~大規模油脂生産の事業化を加速~株式会社ファイトリピッド・テクノロジーズ2025年6月27日 10時00分0 株式会社ファイトリピッド・テクノロジーズ(本社:神奈川県横浜市緑区、代表取締役:太田啓之)は、京都大学イノベーションキャピタル株式会社、株式会社リバネスキャピタル・株式会社広島ベンチャーキャピタル・株式会社フォーカスインキュベート・京都キャピタルパートナーズ株式会社・三菱UFJキャピタル株式会社・SMBCベンチャーキャピタル株式会社を引受先とする第三者割当増資(総額2億2千万円)により、シード期の資金調達を実施したことを発表いたします。
資金調達ラウンドに参画した企業一覧
ファイトリピッド・テクノロジーズは、2021年の東工大発ベンチャー(東京科学大学認定ベンチャー)としての会社創設以来、主に企業との共同研究などをもとに微細藻類のポテンシャルを最大限に活用し、二酸化炭素を吸収しながら食用油脂やω3脂肪酸、燃料油脂などの有用な脂質類を生産するための研究開発を進めてまいりました。
弊社がターゲットとする油脂高生産藻ナンノクロロプシスは微細藻の中でも特に食用や燃料用として活用できる油脂を生産する能力が極めて高く、また油脂とは異なる形でω3脂肪酸を蓄積することが分かっていますが、弊社はそのナンノクロロプシスを高密度に培養する技術やナンノクロロプシスに含まれる有用脂質類を分別して生産する技術を有しています。
今回の資金調達を基に、弊社が独自に有する微細藻類の培養技術、藻類からの脂質抽出技術をさらに高めるとともに、瀬戸内の沿岸部に企業との連携により自社培養施設を設置することを計画しています。この自社培養施設で藻類から食用油脂・ω3脂肪酸・食用たん

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出典 PR TIMES

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