アルファフュージョン、シリーズBの資金調達によりアスタチン創薬を加速

資金調達データ

  • 関連ワードアスタチン, アルファフュージョン, シリーズB, 放射性医薬品, 資金調達
  • 配信日2024年10月8日 09時00分

資金調達の概要

アルファフュージョン株式会社は、シリーズBの資金調達を通じて総額10.2億円を調達しました。本増資には新たに参画したSBIインベストメントや三井金属鉱業、神戸大学キャピタル、常陽キャピタルパートナーズなどのベンチャーキャピタルが参加し、既存株主である大阪大学ベンチャーキャピタルも引き続きフォローオン投資を行っています。この資金は主にアスタチンを利用したがん治療薬の開発を加速させるために使われる予定です。

今回の資金調達により、アルファフュージョンは臨床試験準備の強化や、治験薬GMP製造を含むサプライチェーンの構築を進めることが期待されます。また、複数の臨床パイプラインの研究開発を継続し、先進的ながん治療の実現を目指すとしています。

資金調達の背景(推測)

アルファフュージョンが資金調達を行う背景には、がん治療の新たな選択肢として期待されている「標的α線核医学治療」という分野の急成長があります。特に、アスタチンを用いた治療法は短寿命やサイクロトロンによる安定供給といった特性があり、これらの利点が医療業界でも評価されています。さらに欧米では、放射性医薬品への関心が高まり、複数の企業が関連スタートアップへの投資や買収を進めています。

これらの市場トレンドを背景に、アルファフュージョンがアスタチン創薬のリーダーとしての地位を確立し、成長するためには新たな資金が必要でした。特に、国際的に競争力を持つためには、臨床パイプラインの拡充とサプライチェーンの構築が急務であり、上述のような多様な投資家を引き寄せることが重要でした。

資金調達が成功した理由(推測)

資金調達が成功した要因として、いくつかのポイントが考えられます。

まず、アルファフュージョンが持つ技術の独自性が挙げられます。アスタチン創薬はまだ発展途上にある分野ではありますが、その可能性と優位性に注目が集まっています。特に、アスタチンの特性が新たながん治療に寄与することが期待されているため、投資家にとって魅力的な投資先となりました。

次に、今回の資金調達が示すように、多様なバックグラウンドを持つ投資家が参加したことも成功の要因です。医薬品開発に特化したVCと金属関連企業が共同で出資することで、技術面だけでなく、サプライチェーンや市場開拓においても相乗効果が期待されます。

また、過去の事業進捗も大きなポイントです。前回のシリーズA以降に確実に成果を上げており、甲状腺がんや前立腺がんを対象とした臨床試験が進行中であることが、投資家に安心感を与える一因となったでしょう。これにより、資金を供給する側も将来的なリターンを実感しやすくなります。

資金調達の参考にすべきポイント

アルファフュージョンの資金調達から学べるポイントは多岐にわたります。以下にいくつかの重要な要素を挙げます。

  1. 独自性と市場のニーズ:革新的な技術や製品の独自性が、投資家を引き寄せる大きな要因です。特に、これまでの治療法に代わる新しいアプローチが求められている市場では、独自性が成功の鍵となります。

  2. 多様な出資者の獲得:異なるバックグラウンドを持つ投資家を集めることで、資金面だけでなく知見やネットワークの拡充も図ることができます。医薬品開発に特化したVCの他に、関連産業からの投資を受けることで新たなシナジーを生むことができます。

  3. 既存の実績の提示:過去の実績や進捗状況を適切に提示することで、投資家に対して信頼感を醸成することが重要です。具体的な成果は投資の決断を後押しする大きな要因となります。

  4. チームの強化と多様性:成功する企業は、商品の開発だけでなく、供給チェーン、品質管理、薬事申請など、多様な分野での専門家を迅速に集めることができるチームを持っています。アルファフュージョンも、アドバイザリーボードの強化や必要なファンクションの充実を図っています。

  5. インパクトのあるビジョン:がん治療は多くの患者に影響を及ぼす社会的意義の大きい分野です。インパクトのあるビジョンを打ち出すことで、資金調達時に共感を呼ぶことができ、投資意欲を高めることが可能です。

これらのポイントは、また次の資金調達を検討する際に、企業がより効果的にアプローチするための参考になるでしょう。企業が成長を続けるためには、こうした資金調達が非常に重要であり、各企業は戦略的にこの課題に取り組む必要があります。

アルファフュージョン、シリーズBの資金調達によりアスタチン創薬を加速~複数の臨床入りパイプラインとサプライチェーン構築で世界の放射性医薬品開発をリード~アルファフュージョン株式会社2024年10月8日 09時00分1
アルファフュージョン株式会社(代表取締役CEO:藤岡直、大阪府大阪市北区)は、総額10.2億円の第三者割当増資を実施しました。本増資においては、新規参画となるベンチャーキャピタル(VC)としてSBIインベストメント株式会社と、既存株主である大阪大学ベンチャーキャピタルがコリードとなり、金属大手企業のCVCをはじめとした複数の新規VCが参画しました。日本が世界にリードする革新的がん治療法を一日も早く世界に届けられるよう、株主とも連携し、研究開発とサプライチェーン構築を最大加速化して参ります。

アルファフュージョンが世界をリードするアスタチン創薬
アルファフュージョンは、「アスタチン(At-211)を用いた標的α線核医学治療」を世界のがん患者に届けるために立ち上がったスタートアップです。アスタチン創薬の臨床パイプラインを有するリーディングカンパニーとして、アスタチンの特性を活かしたパイプライン開発及びサイクロトロンを用いた効率的なサプライチェーン構築を、日本を中心とした世界各国で進めています。
標的α線核医学治療(Targeted Alpha Therapy; TAT)は、創薬プラットフォームとして多くの薬剤を創出する基盤となることへの期待が大きい分野です。
欧米では直近1年で、アクチニウム(Ac-225)のパイプラインを有するスタートアップをグローバルメガファーマが数千億円単位で相次いで買収するなど、これまで放射性医薬品に投資してこなかった企業も一挙にTAT領域でのパイプライン獲得とサプライチェーンケイパビリティの取得に動いています。アスタチン(At-211)

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出典 PR TIMES

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