2024年度上半期(4-9月)の全国企業倒産5,095件

資金調達データ

  • 関連ワード9産業, サービス業, 企業倒産, 地区別, 増加, 小零細企業, 年度上半期, 業種別, 経済影響, 負債額
  • 配信日2024年10月8日 14時16分

資金調達ニュースの概要

2024年度上半期の全国企業倒産件数は5,095件に達し、前年同期比で17.8%の増加を示しています。これは10年ぶりに5,000件台に乗せた数値であり、特に全地域で2年連続して増加しています。負債総額は1兆3,754億100万円で、これは前年同期比で13.8%の減少です。この減少の主な要因は、大規模な倒産が減少したためと考えられます。特に、負債1,000億円以上の倒産は一件のみ、100億円以上でも4件と大きく減少しました。一方で、負債1億円以上5億円未満の倒産が1,006件(前年同期比12.9%増)に達しており、中堅規模の企業の倒産が増加しています。また、先月(2024年9月)の全国企業倒産は807件で、前年同月比12.0%の増加です。この統計は、日本経済全体が厳しい状況にあることを示唆しています。

資金調達ニュースの背景(推測)

最近の倒産件数の増加は、いくつかの要因に起因していると考えられます。まず、経済状況の変化が挙げられます。コロナ禍からの回復途上にあるものの、物価高や円安の影響が特に中小企業に対して厳しい影響を及ぼしています。不安定な経済環境により、消費者の購買意欲も低下しており、これが売上に直結し、企業の経営を苦しめています。

さらに、建設業界はコロナ禍以前から続く職人不足や資材価格の高騰に苦しんでいます。これにより、コスト増加が企業の利益を圧迫し、倒産リスクを高めています。サービス業や小売業も同様の影響を受けており、特に 業績回復が遅れている企業は資金繰りに苦しむ傾向が見られます。このような環境下で、資金調達の必要性が高まっていますが、従来の融資制度に加えて、代替的な資金調達手段を模索する企業も増えてきていると思われます。

また、中小企業基本法に基づく中小企業の倒産件数は、年度上半期で5年ぶりに100%に達しています。これは、経済の悪化に伴い、特に小規模な企業が資金調達の資源に乏しくなるため、倒産するリスクが高まっていることを示しています。

資金調達ニュースから参考にすべきポイント(推察)

企業経営者や財務担当者にとって、近年の倒産統計には重要な示唆が含まれています。第一に、資金調達計画の見直しが不可欠です。特に中小企業やスタートアップは、売上の変動に柔軟に対応できる資金調達手段を確保する必要があります。短期的な借入だけでなく、長期的な資本調達の戦略を考えることが求められます。

第二に、業界のトレンドを注視することが重要です。たとえば、製造業や建設業など、特定の産業が直面している特有の課題を理解し、これに関連した資金繰りのサポートや専門家のアドバイスを受けることが戦略的です。このような知識を持つことで、企業は自社のリスクを効率的に管理することができます。

第三に、資金調達の多様化が急務です。従来の銀行融資に偏った資金調達から、クラウドファンディングやリース、ファクタリングなどの新たな手法を考慮する必要があります。特に、短期的な資金需要が高まる年末商戦に向けて、適切な資金調達手段を検討することで、経営の安定性を高めることができます。

さらに、資本市場へのアクセスも重要です。公募増資や私募などの手法を用いて、資本を増強する方策も選択肢に入れることが必要です。特に業績回復がうまく進まない企業にとって、資本を調達することで借入金比率を下げ、財務基盤を強固にすることが可能となります。

最後に、企業のリスク管理体制の整備も不可欠です。特に、今後の市場の不透明感が増す中、リスクを適切に把握し、柔軟に対応できる体制を構築することが企業の存続に直結します。定期的な資金の見直しや、業績分析、状況に応じた資金運用の見直しを行うことが鍵です。これらのポイントを押さえ、持続可能な経営を目指すべきです。

2024年度上半期(4-9月)の全国企業倒産5,095件10年ぶり5,000件台、全9地区が2年連続で増加株式会社東京商工リサーチ2024年10月8日 14時16分0企業倒産 年度上半期推移
2024年度上半期(4-9月)の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は、件数が5,095件(前年同期比17.8%増)、負債総額は1兆3,754億100万円(同13.8%減)だった。
件数は、年度上半期では3年連続で前年同期を上回り、2014年度同期(5,049件)以来、10年ぶりに5,000件台に乗せた。
負債総額は、3年連続で1兆円を超えたが、2022年度同期をピークに2年連続で前年同期を下回った。これは負債1,000億円以上1件(前年同期2件)を含む同100億円以上が4件(同10件)に減少したため。一方で、同5億円以上10億円未満は140件(前年同期比8.5%増)、1億円以上5億円未満は1,006件(同12.9%増)と、やや中堅規模に広がりをみせた。
産業別は、金融・保険業を除く9産業で前年同期を上回った。

2024年9月度の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は、件数が807件(前年同月比12.0%増)、負債総額は1,327億5,400万円(同80.8%減)だった。
件数は、2カ月ぶりに前年同月を上回った。9月としては3年連続で前年同月を上回り、2014年の827件以来、10年ぶりに800件台に乗せた。
負債総額は、2カ月連続で前年同月を下回った。負債10億円以上が24件(前年同月21件)、1億円以上5億円未満が150件(同136件)と増加した。ただ、前年同月はパナソニック液晶ディスプレイ(株)(負債5,836億円)の大型倒産が発生し、その反動で大幅減となった。なお、同社分を除いた前年同月比は22.5%増で、実質的には一件あたりの負債は大型傾向を見せている

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出典 PR TIMES

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