エッジAI技術を提供するTokyo Artisan Intelligenceが新生企業投資株式会社より追加調達を実施。シリーズB＋の資金調達総額4.1億円。

資金調達の概要

Tokyo Artisan Intelligence株式会社（以下、TAI）は、エッジAI技術を提供する企業であり、新生企業投資株式会社から追加の資金調達を行ったことを発表しました。シリーズB＋ラウンドで調達された総額は4.1億円に達し、これにより累計調達額は同社の設立以来の開発資金として大きな意味を持ちます。TAIは、エッジAIコンピューティングプラットフォーム「TAI SEASIDE-R6」の開発・量産に向けた資金を確保し、AIソリューションを通じて顧客のビジネス課題解決に寄与することを目指しています。エッジAIとは、データ処理をエッジデバイス側で行う技術であり、クラウドではなく端末での実行により、リアルタイムで低消費電力なデータ処理を実現します。TAIは、特に産業機器や医療機器、製造装置、ヘルスケア、インフラなど多岐にわたる分野でこの技術を展開しています。

資金調達の背景（推測）

TAIの資金調達の背景には、エッジAI市場の拡大とそれに伴う顧客ニーズの増加があると推測されます。世界的にデジタル化が進む中、IoT（Internet of Things）やAI技術の導入が進んでおり、それによりデータ処理の効率化が求められています。また、近年の人手不足や業務効率化の必要性によって、企業は新たな技術ソリューションを求めており、エッジAIの実用性が高まっているのです。TAIが持つ「ニューラルネットワーク圧縮技術」や「ハードウェア実装技術」は、こうした動向に応じたビジネス戦略の一環として評価されています。また、PoC（Proof of Concept）での成功実績が、さらなる信頼性をもたらし、資金調達の決断に繋がったとも考えられます。

資金調達が成功した理由（推測）

資金調達が成功した理由として、以下のポイントが挙げられます。まず、TAIの技術の優位性です。エッジAIという新たな技術領域において、実績があることは投資家にとって魅力的です。加えて、具体的なニーズに応じたカスタマイズが可能な「SEASIDE-R6」プラットフォームは、その柔軟性と耐久性が評価される要因となりました。さらに、中原代表のリーダーシップの下、現場の課題解決に向き合い顧客の信頼を得てきたという実績も、今回の資金調達成功を後押ししたことでしょう。また、少子高齢化という経済的文脈から、労働力不足の課題に対する革新的な解決策を提示できるスタートアップと見なされているため、投資家の注目を集めたことも要因の一つです。

資金調達の参考にすべきポイント

この資金調達のケースは、他の法人経営者や財務担当者にとっていくつかの重要な教訓を提供します。まず第一に、自社の技術やソリューションの独自性を明示することが重要です。市場での競争が激化する中、他社との差別化を図ることで、投資家の関心を引くことができます。次に、ビジネスモデルの柔軟性です。特定のニーズに対してカスタマイズ可能な製品を提供することで、多様な顧客層を取り込むことができます。TAIのように、産業機器や医療機器、ヘルスケアなど多岐にわたる分野にサービスを展開することが重要です。

加えて、ポジティブな実績の蓄積や信頼の構築も欠かせません。PoCを通じて得た経験や顧客からのフィードバックを基に、改良を重ねることで、信頼性を高めることができます。同様に、リーダーシップや経営陣の能力も資金調達には重要です。投資家は企業をただのビジネスとして見るのではなく、その背後にいる人々のビジョンや実行力も評価します。経営者が明確なビジョンを持ち、社会課題への貢献を強調することで、投資家の信頼を勝ち取ることができるでしょう。

最後に、資金調達の前には明確なロードマップを示すことが有効です。資金をどのように活用し、何を実現するのかを具体的に描くことで、インベスターの不安を軽減し、期待感を持たせることができます。このような要素が合致することで、資金調達の成功が見込まれるようになります。TAIの事例は、質の高い製品開発と市場ニーズへの対応力を持つ企業が、投資家に選ばれる条件を示しています。

エッジAI技術を提供するTokyo Artisan Intelligenceが新生企業投資株式会社より追加調達を実施。シリーズB＋の資金調達総額4.1億円。AIと半導体の高度な設計技術を融合させたエッジAIプラットフォームを展開し、革新的なモノづくりの実用化へTokyo Artisan Intelligence株式会社2024年11月5日 08時00分3
Tokyo Artisan Intelligence（トウキョウアーチザンインテリジェンス）株式会社（本社所在地：神奈川県横浜市 代表取締役：中原啓貴 ）は、新生企業投資株式会社からの資金調達を実施いたしました。本調達により、累計調達額は4.1億円となりました。PoC（Proof of Concept:：概念実証）での成功実績と独自開発のエッジAIコンピューティングプラットフォーム「TAI SEASIDE-R6」を基盤に、お客様のビジネス課題を解決するAIソリューションを展開します。

Tokyo Artisan Intelligence（ https://tokyo-ai.tech/ ）とは

Tokyo Artisan Intelligence株式会社 (TAI)は、2020年3月に活動をスタートしました。有能な人材を育成しつつ、新しいコンピュテーション技術の創出とともにAI技術の社会実装を進め、人類の発展に貢献することを目指している東北大学発のベンチャー企業です。

当社が提供する「エッジ AI」とは、ディープラーニングなどを用いた AI アルゴリズムをクラウドではなく端末側（＝エッジ）で実行する技術です。当社は東北大学中原研究室で研究開発した「ニューラルネットワーク圧縮技術」 と 「ハードウェア実装技術」 により、リアルタイムかつ低消費電力の「エッジAI向けコンピュータ」 としてデータセット構築