スタートアップ支援スキーム『SAFE型新株予約権出資』を初めて実行しました

資金調達の概要

一般社団法人関西イノベーションセンターが、株式会社OUGIに対してSAFE型新株予約権を用いた出資を行った。この出資は、インバウンド富裕層向けのコンテンツ開発及びツアー運営を行うOUGIに対するもので、スタートアップ企業への迅速な資金調達手法であるSAFE（Simple Agreement for Future Equity）を選択した。SAFEは、特にスタートアップへの出資で多く用いられており、出資時点での価値評価を必要とせず、将来的に株式に転換されることを前提とした契約形態である。関西イノベーションセンターは、OUGIの将来性に高い期待を寄せており、特に10以上の地域における新たなコンテンツ開発が控えていることから、支援の必要性を感じた。

資金調達の背景（推測）

今回の資金調達は、OUGIが設立三年目を迎える中で、飛躍的な成長を遂げている企業であることが背景にあると推測される。OUGIは、日本各地で地域事業者と連携しながら、ラグジュアリーコンテンツの開発を行っており、特にインバウンド市場の拡大が期待されるタイミングにいる。新型コロナウイルスの影響で一時的に観光業が厳しい状況に陥っていたが、国内外の旅行需要の回復が見込まれる中で、インバウンド富裕層をターゲットにしたアプローチは魅力的と言える。

また、関西イノベーションセンター自体が、地域経済の活性化と2025年の大阪万博成功に寄与することを目的としているため、OUGIへの出資はその理念に合致している。このような背景から、出資に至ったと考えられる。特に、SAFEという簡易な出資手法を用いることで、スピード感を持って支援を実行できる点が重要な要素として働いていると思われる。

資金調達が成功した理由（推測）

資金調達が成功した理由として、いくつかの要因が挙げられる。まず第一に、OUGI自体のビジネスモデルと市場の期待感が非常に高いことが挙げられる。特に、インバウンド需要の回復に向けた期待や地域事業者との連携を強化する戦略は、関西地域の経済にもプラスの影響をもたらす可能性が高い。

次に、関西イノベーションセンターにおける支援機能の拡充が背景にある。自身の設立コンセプトに基づき、観光やインバウンドに関連する企業に対して、実質的な支援を行うことが求められている。これにより、OUGIのビジネス成長を共に支援するという意義が高まり、出資の決断につながったと考えられる。

さらに、SAFE型新株予約権の特性も成功に寄与している。出資後に株式に転換する際の評価が、IPOやM&Aの実行時に行われるため、リスクが抑えられると同時に、期待利回りを享受できる可能性も増大する。これにより、関西イノベーションセンターとしても一定の経済的リターンを取得する期待が高まる。

資金調達の参考にすべきポイント

今回の資金調達から学べるポイントは多岐に渡ります。まず、１つ目は、出資先の選定の重要性です。出資する企業のビジョンやビジネスモデル、市場環境の変化を注意深く分析し、将来的な成長性を見極めることが、成功の鍵となります。

２つ目は、資金調達手法の選択です。今回採用されたSAFE型新株予約権は、スタートアップ企業にとって迅速で柔軟な資金調達手法を提供します。投資時点での評価額を必要とせず、時間の短縮が図れるため、リソースの有限なスタートアップには非常に有効な手段となります。

３つ目は、支援機能の充実です。関西イノベーションセンターは、法律事務所との連携を通じて、新たな資金供給手法を模索しています。このように、信頼できるパートナーとの協力関係を構築し、支援体制を強化することが資金調達の成功に寄与する要因と考えられます。

最後に、地域のビジネスエコシステムに対する関与が重要です。関西イノベーションセンターは、地域経済の活性化に貢献することを明言しており、OUGIのような地域密着型スタートアップに投資することが、地域全体の成長を促進することに繋がります。このような視点を持つことで、法人経営者や財務担当者は、より持続可能なビジネスを構築できるでしょう。

スタートアップ支援スキーム『SAFE型新株予約権出資』を初めて実行しました一般社団法人関西イノベーションセンター2025年4月24日 11時00分5一般社団法人関西イベーションセンター（理事長 早乙女 実（そうとめ みのる）、以下当社団）は、インバウンド富裕層向けのコンテンツ開発及びツアー運営を行う株式会社OUGI（代表取締役 太田 高揚（おおた たかあき）、以下OUGI）に対し、SAFE(※)型新株予約権を用いた出資を行いました。本取組にかかる、法務領域は西村あさひ法律事務所・外国法共同事業(担当 森本 凡碩（もりもと ぼんそ）弁護士、赤松 祝（あかまつ はじめ）弁護士)に全面的にサポート頂きました。
※SAFEとは・・・
Simple Agreement for Future Equityの略称。スタートアップ企業への簡易迅速な資金調達手法として、米国・欧州・東南アジア等、海外各国でのスタートアップ投資で使用頻度が高く、海外投資家への知名度も高い。

■スキーム概要図 Scheme Outline Diagram

OUGIは設立3年目のスタートアップ企業でありながら、日本各地で地域事業者を巻き込み、主にインバウンドをターゲットにラグジュアリーコンテンツ開発を推進しております。デジタル技術やエンターテイメント領域に強みを有しており、それらを活かした開発の切り口や行動力、スピードに将来性を感じた為、出資の判断をしました。今後、10以上の地域でのコンテンツ開発を控えており、OUGIの更なる発展を当社団としても伴走しながら支援していきます。

また、日本におけるにイノベーションHUBおいて、HUB自体による直接的な出資が浸透していない現状を捉え、当社団としては支援機能として拡充することを目指し、賛助会員である西村あさひ法律事務所・外国法共同事業と新たな資金供給の手法につ