ユーグレナ社、マレーシア商業プラントへの15%出資が完了

資金調達データ

  • 関連ワードSAF, バイオ燃料, マレーシア, ユーグレナ, 出資
  • 配信日2025年7月17日 12時20分

資金調達の概要

ユーグレナ社は、マレーシアにおける商業規模のバイオ燃料製造プラントへの出資比率を15%に引き上げたことを発表しました。この出資は、バイオ燃料事業の商業化に向けた重要なステップであり、年間約10万KLの持続可能な航空燃料(SAF)および次世代バイオディーゼル燃料(HVO)の取扱いが可能となるため、収益基盤の強化につながります。出資の完了により、ユーグレナ社は2028年下半期に稼働を予定しているこのプラントがもたらす収益ポテンシャルを最大300億円、税引前利益60億円以上と見込んでいます。このプラントは、マレーシアのPengerang Integrated Complex(PIC)内に位置し、アジアの豊富な資源から原料を調達できる立地にあります。

資金調達の背景(推測)

ユーグレナ社の資金調達が行われた背景には、いくつかの要因が考えられます。まず、全世界で脱炭素化の流れが急速に加速している中で、日本国内においても持続可能なエネルギーへの需要が高まっています。特に、航空業界におけるSAFの需要は今後ますます増加することが予想されており、これに対応するためのインフラ整備が急務となっています。このような市場環境の中、ユーグレナ社は早いうちに戦略を立て、確固たる位置を確保するために出資を増やす決定をしたと考えられます。

さらに、ユーグレナ社は、ペトロナス社とエニ社との提携を通じて、技術的な支援やマーケットへのアクセスを得ることができるため、パートナーシップの重要性も背景として挙げられます。これにより、ユーグレナ社単独では実現が難しいバイオ燃料事業の商業化が可能になり、より広範囲な市場へのアクセスを確保できると思われます。

資金調達が成功した理由(推測)

資金調達が成功した要因として、以下の点が挙げられます。まず第1に、現在の環境問題への意識の高まりと、持続可能なビジネスモデルの必要性です。ユーグレナ社は、バイオ燃料事業を通じて環境への配慮をテーマにしたプロジェクトを推進しています。株主や投資家にとって、このような事業は社会的責任を果たすビジョンを持っているため、資金調達に対する正の影響を与えることになります。

第2に、パートナー企業との連携強化です。PETRONAS社とEni社との提携により、技術面でのバックアップと市場における信頼性が確保され、これが投資家の安心感を生む要因となったでしょう。また、合弁会社形式で運営することでリスク分散が可能となり、各社がそれぞれの強みを生かして事業を推進できるため、資金調達の成功に寄与したと考えられます。

最後に、ユーグレナ社のこれまでの実績や先進的な技術も影響したと思われます。特に、藻類を利用した持続可能なエネルギーの開発における実績は、投資家に信頼感を与え、追加出資を決定する材料となったと考えられます。

資金調達の参考にすべきポイント

ユーグレナ社の資金調達プロセスから、他の企業が学ぶべきポイントはいくつかあります。まず、明確な戦略とビジョンが必要です。企業は、自らがどのような価値を提供し、どの市場で競争するのかを明確に定義することで、投資家に対して強いメッセージを発信できます。特に、環境問題に注目が集まる中で、持続可能性を重視することが重要です。

次に、パートナーシップの形成が重要です。他社との協業を通じてリスク分散や資源の共有が可能となり、事業のスケールアップを図ることができます。特に大規模なプロジェクトの場合、1社だけで全てを抱えるのは難しいため、信頼できるパートナーを見つけることが成功の鍵となるでしょう。

さらに、技術革新と実績のアピールも重要です。ユーグレナ社のように、技術的なリーダーシップを持っていることや、これまでの成功実績があることは、資金調達の際に大きな強みとなります。投資家は、将来の成長性を求めるため、過去の実績や研究開発の進捗を示すことが重要です。

最後に、透明性を持つことが信頼の確保につながります。資金調達においては、企業の財務状態や事業計画が明確であることが求められます。投資家に対して、オープンに情報を提供することが、資金調達の成功に寄与するでしょう。ユーグレナ社は、この点でも成功していると考えられます。

以上のポイントは、他の企業が資金調達を行う際にも取引先や投資家に信頼される要素となります。これらをしっかりと構築することで、自社の成長戦略を加速させることが可能になります。

ユーグレナ社、マレーシア商業プラントへの15%出資が完了商業化に向けた最重要マイルストーンを達成、バイオ燃料10万KLの取扱いが可能に株式会社ユーグレナ2025年7月17日 12時20分14 株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、代表取締役社長:出雲充、以下「ユーグレナ社」)は、本日公表した適時開示にて、マレーシアにおいてPETRONAS Mobility Lestari Sdn Bhd(Petroliam Nasional Berhad (PETRONAS)(以下「PETRONAS社」)の子会社で本社マレーシア)及び Enilive S.p.A.(Eni S.p.A.(以下「Eni社」)の子会社で本社イタリア)と共同で推進する商業規模のバイオ燃料製造プラント(以下「本プラント」)を建設・運営するプロジェクトに関して、本プラントの建設・運営を担う合弁会社※1への出資比率を2025年7月16日付で15%に引き上げたこと(以下「本出資」)を発表しました。
本出資をもって当社は年間約10万KLのSAF(持続可能な航空燃料)及びHVO(次世代バイオディーゼル燃料 )等のバイオ燃料を取り扱うことが可能となり、上場時より推進してきたバイオ燃料事業の商業化に向けた取り組みにおける最重要となるマイルストーンが達成されました。本プラントは2028年下半期の稼働開始を予定しており、当社に見込まれる売上高最大300億円、税引前利益60億円以上の収益ポテンシャル※2 となりその実現に向けて一歩近づいたことになります。2030年からの年間170万KLの国内SAF需要の充足、そしてバイオ燃料の利用普及による日本の脱炭素化の実現に向けて、本出資で製造サイドが確保できたことから、今後はバイオ燃料供給先の拡大とサプライチェーン構築に一層力を入れて取り組んでまいります。

※1 Pengerang Bior

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出典 PR TIMES

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