資金調達データ
- 関連ワードがん治療, シリーズB, リンクメッド, 放射性医薬品, 資金調達
- 配信日2025年4月9日 09時00分
資金調達の概要
リンクメッド株式会社が実施した資金調達は、シリーズBのセカンドとサードクローズにおいて、合計20.5億円を第三者割当増資の形で調達したものです。この資金調達により、シリーズB全体では合計35.5億円を達成し、リンクメッドの累計調達額は約47億円に達しました。今回の投資は、多様な新規および既存株主からのもので、がん治療に特化した放射性医薬品の研究・開発の加速などに活用される予定です。
具体的な資金使途には、LM001の第三相試験の実施、64Cuの製造体制構築、工場運営費用、人材採用や組織強化が含まれています。これらの活動は、再発難治性悪性神経膠腫の患者への治療提供を迅速化し、製品の上市を目指すための重要なステップとなります。
資金調達の背景(推測)
リンクメッドの資金調達に至った背景には、がん治療に対する社会的なニーズの高まりがあります。特に、再発や難治性のがんに対する新たな治療法の必要性は、医療界でも急務とされており、これに応える形でリンクメッドが開発している放射性同位体64Cuを用いた医薬品は、その期待を一身に集めています。
また、放射性医薬品市場は今後の成長が見込まれており、多くの投資家がこの領域への関心を寄せています。リンクメッドは、既存の医薬品と比較して治療効果を高め、副作用を低減する可能性があるため、投資家にとって魅力的な投資先と映ることでしょう。さらに、企業の成長戦略として、研究開発の進捗が見込まれる中、資金を迅速に調達し、プロジェクトを加速させる必要があったと推測できます。
資金調達が成功した理由(推測)
資金調達が成功した主な理由は、以下の点に集約されます。
まず、リンクメッドが目指す「見える」がん治療は、医療機関や患者からの高い要望があり、社会的意義が強いことです。がん治療における新たなアプローチへの期待が高まる中で、特に64Cuを用いた新しい治療法は、他の治療法に対する明確な優位性を示しています。
次に、投資家とのコミュニケーションが的確であったことが挙げられます。出資者の中には、リンクメッドの技術やビジョンに強い期待を寄せる人々が含まれ、その信念をたしかに示すことができたため、出資を決定したと考えられます。このような積極的な関与が、新たな出資者を見込むと同時に既存投資者の信頼感をより強めたでしょう。
さらに、具体的な事業計画や明確な資金使途を提示していたことも、投資家に対する説得力を強めた要因です。資金の使い道が具体的であったため、投資家はリターンを見込む上で安心できたと考えられます。
最後に、リンクメッド社の経営陣が持つ専門性と経験も重要です。吉井社長をはじめとするチームのリーダーシップが強固で、投資家に信頼を提供する要素となっていたと考えられます。このような要因が組み合わさることで、資金調達は成功裏に進んだと言えるでしょう。
資金調達の参考にすべきポイント
リンクメッドの資金調達から得られる参考ポイントには、以下のものがあります。
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社会的意義の強調: 企業のビジョンやミッションが社会にどのように貢献するかを明確に示すこと。特に医療や福祉分野では、社会貢献が投資家の決定に大きな影響を与えることがあります。
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具体的な計画: 資金使用計画が具体的であることが重要です。投資家に対して、資金をどのように活用するかを明示し、それにより見込まれる成果についても伝えることが求められます。
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強力な経営陣: チームのリーダーシップや専門性は、投資家の信頼を得るために不可欠です。経営者が自身のビジョンをプロジェクトに込め、チーム全体の力量を示すことが評価されています。
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投資家との信頼関係: 既存株主との良好な関係を維持し、新たな投資家に対してもコミュニケーションをとりながら信頼関係を築くことが、資金調達の成功に寄与します。
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市場動向の把握: 医療分野では技術革新や市場ニーズが変化しやすいため、トレンドを常に把握し、自社の戦略を柔軟に修正できる体制が必要です。市場での位置づけを維持する努力が、長期的な資金調達成功の秘訣となります。
特にリンクメッドの事例は、がん治療という非常に難しい分野における挑戦が、如何に新しい資金をもたらすのかを示す好例です。このような視点を持つことで、他の企業も資金調達の成功に繋げられる可能性が高まるでしょう。
リンクメッド、シリーズBセカンド・サードクローズで20.5億円を調達シリーズBで総額35.5億円を調達。LM001の第三相試験を加速させ、上市に向けて64Cuの供給体制を確立。 LM2025年4月9日 09時00分1
『革新的な「見える」がん治療』をいち早く社会にお届けするために放射性医薬品の開発を行っているリンクメッド株式会社(代表取締役社長:吉井 幸恵、本社:千葉県千葉市、以下「当社」)は、シリーズBセカンド・サードクローズとして20.5億円の第三者割当増資による資金調達を実施しましたのでお知らせいたします。2025年1月実施のファーストクローズと合わせてシリーズBでの調達額は35.5億円となりました。今回の調達を含めた累計調達額は、約47億円となります。
シリーズBセカンド・サードクローズで参画した投資家は、新規株主として株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ、ロッテホールディングス株式会社、三井住友信託銀行、野村スパークス・インベストメント株式会社が資産の運用を受託している日本グロースキャピタル投資法人及び三菱UFJライフサイエンス4号投資事業有限責任組合に加え、既存株主である大阪・関西万博活性化投資事業有限責任組合、ちばぎんキャピタル株式会社となります。なお、シリーズBファーストクローズの投資家は、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社、DBJキャピタル株式会社、ペプチドリーム株式会社及びアクシル・キャピタル・パートナーズ2号LLPであります。
事業進捗
がんに対する放射線治療や化学療法では、治療効果が十分でない、正常細胞に対する副作用が大きいといった問題がある中で、こうした問題を克服する『放射性同位体64Cu(銅-64)』を用いた放射性治療薬を開発してきました。64Cuは、がん細胞のDNAを高いエネルギーで効果的に攻撃できるため、高い治
出典 PR TIMES