資金調達データ
- 関連ワードアップサイクル, グリーンエース, フードロス, 粉末化技術, 資金調達
- 配信日2024年12月3日 10時00分
資金調達の概要
株式会社グリーンエースは、未利用食品のアップサイクルに取り組むスタートアップ企業であり、2024年に入ってから三菱UFJキャピタル、Future Food Fund、BPキャピタル、三菱食品が引受先となる第三者割当増資を実施しました。このシリーズAラウンドの資金調達は、農林水産省の中小企業イノベーション創出推進事業に採択されたことを背景に、同社の粉末化技術のスケールアップと未利用食品の活用に向けた取り組みを加速するために行われました。具体的には、技術実証とアップサイクル商品の共同開発を進めていくことを目的にしています。
資金調達の金額は公表されていないものの、これにより実証プロジェクトの推進や、販売戦略の構築を通じて、未利用食品問題の解決に向けた道筋を図ることが期待されています。グリーンエースは提供するサービスの幅を広げ、社会へのインパクトを高めることで、持続可能な食文化の創造に貢献していく所存です。
資金調達の背景(推測)
資金調達の背景には、フードロスという深刻な社会問題が大きく影響しています。日本では毎年約200万トンの野菜が廃棄されており、その多くが規格外や価格調整によって捨てられています。同社はこの問題を解決することを使命としており、東京農工大学の研究を基にした粉末化技術で、色や香り、栄養成分を保持したまま野菜を有効活用する道を選びました。未利用食品の活用がSDGs(持続可能な開発目標)の実現にも寄与することが多くの企業で理解され、持続可能性に対する取り組みが企業の評価にもつながるという意識が広がってきています。
さらに、農林水産省が中小企業イノベーション創出推進事業の一環として採択したことは、同社の技術が社会に必要なものであるとの認識を強め、資金調達の後押しとなりました。このような国家的な支援を受けることで、投資家側もリスクを減少させる要因となり、資金調達の実現が加速しました。
資金調達が成功した理由(推測)
資金調達が成功した理由はいくつか考えられます。まず、グリーンエースの主力事業である未利用食品の加工という市場のニーズに対する適切な理解と対応が挙げられます。フードロス問題の解決は、企業のCSR(企業の社会的責任)活動とも関連しており、投資家はこのビジネスモデルが社会的意義を持つことを評価しています。
第二に、同社の技術的優位性と実績も影響しています。東京農工大学と連携した研究開発の結果、色や香り、栄養成分を保持したまま食材を粉末化する技術はユニークであり、この技術があることで新たな商品化の可能性が広がります。これにより、企業との共創プロジェクトを実現し、新たな市場を開拓することが可能です。
また、投資家の多様性も成功の要因と言えます。三菱UFJキャピタルやFuture Food Fundに代表されるように、さまざまなバックグラウンドを持つ出資者が参加していることにより、資金調達の安定性が増しました。これらの投資家は食に関連するビジネスに強い関心を持ち、継続的なサポートを提供する姿勢が見えているため、成功する可能性が高まったと言えます。
資金調達の参考にすべきポイント
本プレスリリースとグリーンエースの資金調達を参考にする際には、いくつかの重要ポイントがあります。まず、社会的意義の高いビジネスモデルを構築することが不可欠です。企業は、顧客や投資家の価値観に響くようなテーマ、例えば「サステナビリティ」「フードロス削減」などを設定し、これを事業の核にする必要があります。このような目標が明確であればあるほど、多くの関係者の共感を得ることができます。
次に、技術や製品の独自性が重要です。同社の場合、粉末化技術は他社にはない特徴を持っており、市場における競争優位性を生んでいます。技術的な優位性が明確であれば、投資家は安心して資金を投じられるようになります。技術実証の段階でも十分な結果を示すことで、信頼を築くことが大切です。
さらに、パートナー企業との連携や共創の価値も強調すべきです。食材メーカーや流通業者との共同開発は、単なる資金調達以上の価値を生み出します。共創のモデルが形成されることで、事業の拡大や新商品開発の促進が期待でき、長期的な成長へとつながります。また、これにより投資家のフィードバックを受けやすくなり、さらなる資金調達や事業展開が容易になるでしょう。
最終的には、透明性の高い情報提供とコミュニケーションが資金調達において極めて重要です。企業には、投資家や関係者に対して定期的に進捗を報告し、一緒に成長しているという実感を共有することが求められます。これにより、関係者全体が企業の成長に寄与したいという意欲が高まります。
未利用食品の “アップサイクル” に取り組む 株式会社グリーンエース、第三者割当増資による資金調達実施と農林水産省中小企業イノベーション創出推進事業に採択未利用食品を生まれ変わらせる粉末化技術の実証とアップサイクル商品の共創を加速グリーンエース2024年12月3日 10時00分0未利用食品を活用する株式会社グリーンエース(本社:山形県酒田市、代表取締役:中村慎之祐、以下グリーンエース)は、三菱UFJキャピタル株式会社、Future Food Fund株式会社、BPキャピタル株式会社がそれぞれ運営するファンドと三菱食品株式会社を引受先とする第三者割当増資にてシリーズAの資金調達を実施しました。
また、農林水産省中小企業イノベーション創出推進基金事業(SBIRフェーズ3基金事業)に採択されました。本事業は「農産物粉末化技術のスケールアップおよび未利用食品粉末活用の実証」を目的としており、未利用食品活用に向けて技術実証とアップサイクル食品の試験販売をさらに加速してまいります。
■ グリーンエースについて
日本では年間200万トン程度の野菜が規格外や価格の調整で廃棄され、食品加工の現場でも年間120万トン程度の食べられる食品が廃棄されています。
この問題を解決するために、私たちグリーンエースは東京農工大学在学中から、色や香り、栄養成分を保持したまま野菜を粉末化する技術を開発してきました。
現在、私たちは野菜粉末を用いた食品の開発販売、食品関連の企業様と未利用食品を活用して新たな商品を作り出す共創事業によって、未利用食品の活用に取り組んでいます。
野菜の色や香り、栄養成分を保持したまま粉末に加工する、乾燥粉末化技術■ アップサイクル共創プロジェクト “greenase”
小売企業や外食企業など、食品を提供する企業様とともに、アップサイクル商品を共創するプロジェクト
出典 PR TIMES