資金調達データ
- 関連ワードBA CLOUD, cynaps, エアコン, 省エネ, 資金調達
- 配信日2025年6月17日 10時00分
資金調達の概要
cynaps株式会社は、IoTビルオートメーションシステム「BA CLOUD」を開発・運営する企業で、最近、シリーズBラウンドで総額3億円の資金調達を実施しました。この資金調達は、株式会社環境エネルギー投資および鈴与商事株式会社を引受先とした第三者割当増資によるもので、これによりcynapsの累計資金調達額は約5.9億円に達しました。今回の資金調達は、非常に好調な引き合いを背景に、エネルギー消費削減の問題に取り組むための事業を加速することを目的としています。
「BA CLOUD」は、特許出願中の技術で、エアコンの電力使用量を最大50%削減する能力を持ちながら、複数の実証実験を通じてその性能を証明しています。具体的には、活動的な空間でも簡単にインストール可能なワイヤレス&サーバーレス設計で、エネルギーの無駄を削減するために換気を効率的に管理します。さらに、cynapsは2029年までに年間約9,700万kWhのエネルギー消費削減を目指しており、その実現にはより多くの技術者と資金が必要です。この資金調達により、いっそうの成長と普及を狙っています。
資金調達の背景(推測)
cynapsが資金調達を行った背景には、急速なエネルギー消費の増加とそれに伴う省エネ技術への需要の高まりがあると考えられます。国際エネルギー機関(IEA)の報告によれば、2050年までにエアコンの使用台数が3倍に増加することが予測され、建物でのエネルギー使用の約4割がエアコンによるものになることが示されています。このような状況から、特に商業施設やホテルなどの大規模な建物でのエネルギー効率の改善は急務と言えます。
また、cynapsがターゲットとしている市場は、設置や運用の難易度が高い既存のビルであり、特に設備投資のコストや工事による営業停止が問題となっています。このため、後付け可能な「BA CLOUD」の導入は、顧客にとって非常に魅力的です。さらに、環境政策の強化が進む中、持続可能なエネルギー使用や脱炭素化に対する意識が高まっているため、この流れに乗ることで、更なる市場拡大の可能性が見込まれます。
資金調達が成功した理由(推測)
cynapsが資金調達に成功した理由として、いくつかの要因が考えられます。まず、実績に基づく信頼性が挙げられます。「BA CLOUD」を実際に導入している企業や自治体から得られた成果は、投資家にとって大きな信頼の源となります。具体的な数字でエネルギー使用量の削減を証明し、成功事例が豊富であるため、リスクが低く見える点は、資金調達を後押ししたことでしょう。
次に、cynapsの技術の独自性も注目です。他社が追随しにくい特許技術を持つことで、競争優位性を確保しています。パワーエレクトロニクスとIoTを組み合わせた革新的なアプローチは、築かれたニーズに応えるものであり、既存の市場に新しいソリューションを提供する可能性を広げています。
さらに、パートナーシップの強化も重要な要因です。環境エネルギー投資や鈴与商事といった複数の企業が出資を行うことで、資金だけでなく、顧客基盤や市場の知識も得ることができます。こうした戦略的な提携は、資金調達の成功に寄与し、その後の事業展開を加速させる要素として働くでしょう。
資金調達の参考にすべきポイント
法人経営者や財務担当者がcynapsの資金調達の事例から学べる点は多くあります。まず、実績の積み重ねが重要です。事業の初期段階から得られるデータや成果を積極的に公開し、信頼性を高めることは、投資家にとっての魅力となります。投資を引き出すためには、説得力のある数字や具体的な事例が不可欠であり、そのための姿勢が求められます。
次に、技術の独自性を追求することが重要です。市場には似たようなサービスも多い中で、自社の提供するソリューションがどれだけ独自性を持っているかは、資金調達の際に大きな影響を与えます。このためには、研究開発や特許戦略に投資し、自社の技術を他社と明確に差別化する必要があります。
また、パートナーシップの形成も有効です。特定の分野での実績がある企業や投資家との提携は、自社の信頼性を高め、資金を獲得するための足がかりとなります。協業先との関係を適切に構築し、相互にメリットを享受するスタンスが大切です。
最後に、ビジョンを明確に持つことが不可欠です。2040年、2050年を見据えた戦略的なビジョンを持ち、その実現のためにどのようなアプローチをとるかを明示することが、将来の投資機会を獲得するための鍵となります。cynapsのように「持続可能な未来」を掲げることで、投資家の共感を呼ぶことができます。
これらのポイントを踏まえ、今後の資金調達に向けた戦略を練ることが、法人経営者や財務担当者にとって重要な手段となるでしょう。
IoTでエアコン電力最大50%減の「BA CLOUD」を開発・運営するcynapsが総額3億円のシリーズB資金調達を実施2029年までに年間9,700万kWh(中規模太陽光発電所 約10基分)の電力消費削減を目指すcynaps株式会社2025年6月17日 10時00分0 IoTプラットフォームの研究開発を行うcynaps株式会社(よみ:シナプス、本社:東京都墨田区、代表取締役:岩屋 雄介、以下「cynaps」)は、このたびシリーズBラウンドとして、株式会社環境エネルギー投資(本社:東京都品川区、代表取締役社長:河村 修一郎)ならびに鈴与商事株式会社(本社:静岡県静岡市、代表取締役社長:伊藤 正彦)を引受先とした第三者割当増資により総額3億円の資金調達を完了したことをお知らせします。これにより累計資金調達額は約5.9億円となります。今回の資金調達は、引き合いが好調であるIoTビルオートメーション・システム「BA CLOUD(ビーエークラウド)」(特許出願中)の事業を加速させ、今後予測されるエネルギーの課題に取り組むためのものです。
■ 資金調達の背景
国際エネルギー機関(IEA)によると、世界のエアコンの台数は2050年までに3倍になる試算となっており、世界の建物で使われるエネルギーの増加分のうち4割がエアコンによるものになると予測されています。電力消費量のさらなる増加が懸念される中、私たちcynapsはいままで見過ごされてきた「換気の無駄」に着目し、環境負荷も工事負荷も圧倒的に少ない、まったく新しい省エネを普及させようとしています。商業施設やホテルなど規模の大きい建物ほど、省エネ対応はなかなか進んでいません。一つには複雑に絡み合う関係者全員の合意形成の難易度や、「IoT」と「パワーエレクトロニクス」、「建築」のすべての領域の知見が求められる技術的な難易度があります
出典 PR TIMES