LayerX、シリーズBで150億円を調達。エンジニアの採用を強化し、AIエージェント事業をさらに加速

資金調達の概要

LayerXは、シリーズBラウンドにおいて150億円を調達した。この資金調達は、リード投資家であるTCVとともに、三菱UFJ銀行やCoreline Ventures、ジャフコグループなど、多数の実績ある投資家からの支援を受けている。LayerXは、「すべての経済活動を、デジタル化する。」というミッションに基づき、AI SaaSやFintechを束ねた先進的技術を活用したサービスを展開している。同社の主要プロダクトであるAI SaaS「バクラク」は、企業のバックオフィス業務を効率化し、すでに15,000社以上に導入されている。今回の資金は、主にエンジニアの採用やセールス体制の強化に使われ、AIエージェント事業のさらなる拡大を狙う。

資金調達の背景（推測）

LayerXの資金調達の背景には、急速に進化するデジタル化の波があると考えられる。企業がAIやデジタル化を導入する中で、その需要は高まり続けており、特にバックオフィス業務においては効率化のニーズが顕著である。LayerXは、AIを駆使した効率的な業務運営を実現することで、この需要に応えている。さらに、近年のパンデミック以降、企業のデジタル化がさらに加速していることも、LayerXの成長を後押ししている要因の一つと言える。

また、国外の投資家、特にTCVが日本のスタートアップに初めて投資を行ったことも注目すべき点である。これは、日本のスタートアップ市場に対する国際的な関心の高まりを示しており、LayerXが持つビジネスモデルや技術力が十分に評価されていることを意味している。

資金調達が成功した理由（推測）

LayerXの資金調達が成功した理由として、以下の点が考えられる。

まず、明確なビジョンとミッションが非常に強い。LayerXは「すべての経済活動を、デジタル化する。」という目標を掲げ、その実現に向けた具体的な施策を持っている。このような明確さは、投資家に対して信頼感を与える要因となる。

次に、プロダクトが市場において実績を持っていることも大きな要素である。AI SaaS「バクラク」は、すでに多くの企業に導入され、その効果が実証されている。この実績は投資家にとってリスクの低減を意味し、投資の誘因となる。また、Fintech事業やAI・LLM事業も拡大しており、多様な収益源を有していることもポジティブに評価されている可能性が高い。

さらに、実績ある投資家との提携も成功の要因だ。TCVなどのリード投資家は、過去に数多くの成功事例を持つため、その信任がLayerXに対する評価にもつながり、他の投資家の参加を促す要因となったと推測される。

資金調達の参考にすべきポイント

法人経営者や財務担当者にとって、LayerXの資金調達から学べるポイントは多い。以下に具体的なポイントを挙げる。

まず、明確なビジョンとミッションの重要性である。LayerXは自身の目標をしっかりと設定し、それに向けた具体的なアクションを取っている。企業としての方向性が明確であることは、投資家の理解と信頼を得やすくすることに繋がる。

次に、実績を持つプロダクトの開発が不可欠だ。新たな製品やサービスは、顧客からの支持を受け、結果として信頼性を高める。この実績は、資金を調達する際の強力なアピール要因となる。

また、国際的な投資家との関係構築も重要である。特に日本市場は、まだまだ海外の投資家からの関心が高まっている。この流れに乗るためには、グローバルスタンダードに合ったビジネスモデルと、それに見合った技術力を持つことが重要である。

最後に、資金の使い方にも注意を払う必要がある。LayerXは調達資金を主にエンジニアの採用やセールス体制の強化に使用する計画を持っており、成長に直接貢献する施策を取っている。このような具体的で戦略的な資金使途の設定は、投資家からの信頼を高める要因となる。

LayerXの事例は、法人経営者や財務担当者にとって、資金調達を成功させるために非常に参考になる成功例と言える。明確なビジョン、実績、国際的な信任、戦略的な資金使用といった要素は、今後のビジネス展開にも十分に活かされるべきである。

LayerX、シリーズBで150億円を調達。エンジニアの採用を強化し、AIエージェント事業をさらに加速LayerX2025年9月2日 08時00分9999+
株式会社LayerX（東京都中央区、代表取締役CEO 福島良典、以下「LayerX」）は、TCVをリード投資家とした、総額150億円のシリーズBの資金調達についてお知らせします。その他の引受先は三菱UFJ銀行および三菱UFJイノベーション・パートナーズ（両社を総称してMUFGグループ）、Coreline Ventures、ジャフコ グループ（JAFCO）、Keyrock Capital Management、JPインベストメントです。

TCVはNetflixやSpotify、ByteDance、Revolut、Toastなど世界を代表する成長企業に出資してきたグロース・エクイティ投資家です。日本のスタートアップへの投資は本件が初となります。

今回の資金調達はエンジニアを中心とした人材採用強化を含む、さらなる事業拡大のために活用する方針です。特に人材面においては、AIを活用した生産性向上を通して、将来的に世界中でも競争力のある報酬体系を目指します。
概要
LayerXは「すべての経済活動を、デジタル化する。」をミッションに、AI SaaSやFintech、AI・LLMなど複合的に事業を展開するAIスタートアップです。

AI SaaS「バクラク」事業は、稟議や経費精算、請求書受取・発行、法人カードなど企業のバックオフィス業務を、AIエージェントによる自動判定や入力補助によって簡単にし、効率化するAIクラウドサービスです。スタートアップから大企業まで累計15,000社に導入され、2024年には勤怠管理サービスをはじめとした人事領域にも進出しています。

Fintech事業では、三井物産等との合弁会社「三井物産デジタル・